相澤病院で直腸に出来たポリープを切除手術。
事前の検査で良性とは分かっていたが、年も年ということで切除することになった。
手術は内視鏡によるものなので順調に行けば一泊二日で退院のはず。
10:30に相澤病院の入院受付に行く。入院の簡単な説明を受け、病室へ。
病室のベッドの上で下剤を飲む。
1時間かけ下剤1リットル、30分かけ水を500mlを飲むのを二回繰り返す。
つまり三時間かけ下剤2リットル、水1リットル飲む。
味はポカリスエットの塩分の濃い感じ。
飲んでる間は、音楽を聴いたり、院内をうろついたり、結構楽しめた。
最初の1リットル辺りからトイレ通いが始まる。
2時過ぎには全て飲み終え、まもなく腹の中は空っぽになる。
検査の時は、便が残っていない確認として、トイレに看護婦を呼ぶのだが、今回は省略された。看護婦も忙しくていちいち便所に確認に行くのが面倒なんだろうな。
三時になったら手術着に着替える。と言っても、寝間着の下におしりの開いた紙パンツを履くだけだが。
そして、点滴が打たれる。後で考えると、注射の苦手な私にはこの「点滴」が一番きつかった。「血管に針が刺さっている」と考えただけで体がこわばってしまう。夜、寝ている時も急に思い出し気分が悪くなった。
午後4時頃看護婦がやってきて手術の部屋へ。自分で歩いて行くのだ。点滴のキャスター付きスタンドを転がし、内視鏡の部屋へと。
担当医の手島先生の他、二人の若い男がいる。だれだろう? 看護師か?それとも研修医?
電気メスを使うので金属、メガネは取り上げられた。何も見えない。
左を下にして台に横になると早速始まった。「え?」という間もなく肛門からカメラを入れられたようだ。下っ腹が変な感じだ。思わず体がこわばるが、少しすると
「はい。終わりました!」と医者の声。
説明するために、メガネを渡された。やっとモニターが見えるようになった。
えっ? 血まみれだ。
「先生、出血がひどい!」
研修医らしき男があわてている。
ちょっとした騒ぎだ。結局もう1つクリップを追加したら出血が終わって一息。
「あぶなかったなぁ」「気がついて良かったよ」
などと会話している。
おいおい大丈夫かよ、しばらくこのまま様子を見たほうがいいんじゃないか?と思うが、そのままカメラを抜いてオシマイ。
病室にはストレッチャーという、いわゆる寝台に乗せられて戻った。まるで重病のような、なんとも気まずい感じ。台車の上で寝たフリしていた。
出血がおきないよう、翌日の9時ごろまでは寝たきりになった。トイレだけは許可されている。
夕方、夏休みで帰省している長男と末っ子を連れて家内が見舞いに来た。
たった半日寝込んだだけですっかり病人になってしまった私を見て、皆びっくりしていた。そんなに急にやつれるわけないのに。 多分、病院で寝衣に着替えた瞬間、病人風になってしまうのかもしれない。
その日は、音楽やラジオを聴きただひたすら寝るだけだった。
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