タクシードライバー

花粉症で首から上がうっとうしい。ということで久しぶりにDVDで映画を見た。「タクシードライバー」ってアメリカ映画。数年前にBSで放送されていたの録って見忘れていた。改造されたタクシーに乗って派手なカーチェイスをするやつと間違えてた。 なんだかドロドロした雰囲気で、見始めてすぐに「しまった」と後悔。これじゃ気分がめいってしまうじゃないか。 でも、主人公のロバートデニーロがかっこいいのでついつい最後まで見てしまった。

 

結論的に言って、見てよかった。主人公はベトナム帰還兵のタクシードライバー。あほな奴で、最初のデートからポルノ映画を選んで、相手を怒らせてしまう。その理由も分かっていないような鈍さ。独りよがりで無知で根底にあるのは強い孤独感。でも、何とか人の役に立ちたいと正義感もあるみたい。

 

成り行きで売春を強制されている家出少女を助けることになる。その助け方がひどくて、ヒモたちを銃でメッタ撃ち。でも、マスコミからは悪党に立ち向かうタクシードライバーとしてヒーロー扱いされてしまう。 その後、何事も無かったように今日もタクシーを転がし、the end ...とな。

 

見終わって、うーんすごいな、とうなってしまった。 単なる狂気の男の馬鹿な物語とも思えない。 正義のためなら残虐な殺人もヒーロー扱いされるアメリカの病んだ部分。結局当時のベトナム戦争を正当化しようとするアメリカを描きたかったのかもしれない。
それにロバートデニーロが時折見せる笑顔がいい。不気味でもあるし映画に深みを加えている。